レストルーム R11   岩の高処(たかみ)へ


涸沢の夜

Ym

第6回 白籏史朗賞
日本山岳写真コンテスト
     (1994年)
レディス賞受賞作品

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前夜の涸沢では、よく晴れたので朝まで撮影していた。
 
(この時 Ym が撮影した「涸沢の夜」が、のちに白籏史朗賞入賞)

翌日は穂高岳山荘までとはいえ、
 
ほとんど徹夜の身にザイテングラードの急登はこたえた。

そのうえ、またしても快晴だ。
 
撮りに行かねばなるまい…。
 
連泊予定なのが唯一の救いである。

夕食後、無謀な Ni は奥穂高の頂上をめざし、
 
ヘッドランプを点けて単身で岩場をよじ登って行った。

節操のある Ym、Ha は、
 
2時間ほどの仮眠ののち、涸沢岳の頂上をめざした。

標高3000mを越える2つの頂上に分かれて、
 
翌朝までカメラを構えることになったわけだ。

寒さに震えながらも夜を徹し、
 
明け方に小屋の前で合流すると、水槽に初氷が張っていた。

日の出とともに天候はやっと悪化に向かい、
 
その日は3名とも、昼も夜も小屋で眠りこけた。

───────── 1991. 9. 2 ─────────


ジャンダルム

Ni

高処の果て

Ha


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