正月の深夜徘徊記

1994年1月2日〜3日

 正月というものは毎年天気が良いようで、いつも写真を撮ろうという気にはなるものの、寒いなという気持ちと、ついついお酒の誘惑に負けてしまうのが常でした。今年は正月から始めて習慣にしてしまおう(作品が足りないので少しでも稼がなくては)と思い、お酒の誘惑には昼間の内にお付き合いをしておいて夕方から出かけました。
 まずは撮り直しを考えていた長久手の時計台に向かいました。周辺は工事が随分と進み、少し感じが変わっていましたが、相変わらず電線が多く、電線が入らない位置は無いものかと捜していると、ちょうど昇り始めた月が時計台の塔の硝子を通して見えたので、面白い写真になると思い撮影。時計台の反対側に回り込むと、沈みかけたオリオンが見えましたが、一緒に撮るにはまだ高度が高く、この間別のものを撮ろうと瀬戸市へ移動しました。以前から気にいっていた、一昔前の田舎の雰囲気をそのまま残しているお堂で撮影。
 今日は寒さもそれ程感じず天気が良いので、こんな機会は滅多に無いとつい欲が出て、数日前に通った木曽川の河川敷に行きたくなり、車を一宮へと走らせました。木曽川の大きな川独特の雰囲気が気にいっており、しかも御岳山がきれいに見えていたこともあり、木曽川と鉄橋に御岳山と星という構図を頭に浮かべて1時間半余り走ったのですが、遠くは霞みがかって御岳山を見ることが出来ず、目的を果たせませんでした。
 せっかくここまで来たので近くに良い所が無いかと堤防を走りましたが、ガードレールの無い不慣れな堤防を自分のヘッドライトの光だけを見つめて走るのはジェットコースターの如くスリルがあり、最初は楽しんでいたのですが、霧が出てきてさらに睡魔も襲ってくる段になると、スリルを通り越して恐怖を感じ始め、おまけに雲も出始めたので家路に着くことにしました。
 久し振りに夜走り回った事もあるのでしょうが、少し翌日になった位の時間で睡魔に襲われるとは、自分も体力が落ちたんだと感じた1日でした。


BACK