長島温泉にて

1992年9月26日〜27日

 今日はどうも運勢が悪いのだろうか?
 ??座の流星群の日、最初の予定では、熱田の七里の渡しにて灯台を入れての撮影と思い、張り切って出掛けてはみたものの…。しかし、周囲が明る過ぎるし、灯台は真っ黒で、30分程うろうろしたが、どうしても良い構図が決まらず、とうとう諦めて別の場所に向かうことにした。
 次に思い立ったのは、名港ガーデン埠頭のポートビルを小さく入れての流星入りの写真であった。そして、いざ名四国道へと車を走らせたが、なにを勘違いしたのか、名四国道のランプウェイで四日市方面へ入ってしまった。
 仕方がないので走りながら四日市方面でのロケーションを考索したら、ふと長島温泉の大観覧車を思い出した。『怪我の功名』とはこの事だぁー。いざ長島温泉へと向かうこと40分。彼方に小さく観覧車がライトアップされ、暗がりに浮かび上がるのを見て思わず「おおーっラッキー」。しかし、こんな心の浮き立ちもつかの間。長島温泉への分岐路に入った途端、わが目を疑うような事態が…。何と観覧車が消えてしまったのである。正しくは、10時30分、ライトアップしていた照明が消灯してしまったのであった。
 心に木枯らしの様なものが吹き抜けて行った。さっきまでの心の浮き立ちが、今を妙に惨めにさせた。でも…、立ち直りの早さは私の得技、早速構図探しに車で徘徊。灯台の辺りから見る名港と四日市のコンビナートの明りがけっこうきれいだったので、車から降りて今度は暗がり探しだ。しかし、灯台がやたら明るく、なかなかこれといった場所が見当たらないなぁと思いきや…。これぞ『灯台下暗し』。見下せば堤防の下が陰となってメチャ暗いではないか。
 早速、機材を下ろし、いざ撮影開始。昇るオリオン。そして、赤みがかった昇るシリウスを撮影する事3時間。その間に流れた流星10ケ程度。しかし、アンラッキーは私に容赦がない。釣り人のライトが、しばしば撮影を中断させる。期待していた流星群も、私のカメラのフレーム内を一つとて、横切るどころかかすめる事なく終ってしまった。何ともままならぬ一夜だった。


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