温泉三昧のはずが…

1993年8月28日〜29日

 長野自動車道が長野東インターまで延長されたので、ロード・インプレッションも兼ねて、久々に野沢温泉へ行ってみることにした。「終点」の文字が消えた豊科ICを過ぎ、轍のまだついていない、未知なる区間を進む。会田トンネルを出るまでは上りが延々と続いて、やっと下りと思ったら、ペース・カーが入ったりするので要注意。
 筑北PA付近は車窓から後立山連峰の眺めがすばらしいので、これを見たいドライバーは、梓川SAで交代しておくことをお勧めする。ただ、筑北PAから山は見えないのでパスし、善光寺平の眺めが素晴らしい姥捨山PAで休憩するほうがよい。ここは、地元の人がわざわざ夜景を見るために訪れるのだそうだ。ただし、一本松トンネルを抜けたばかりの下りの急勾配の所にあるので、早めに車線変更しておかないと通過してしまう。
 姥捨山PAを出ると下り急勾配が延々と続く。あとで知ったことだが、ここは雪と路面温度をセンサーで感知して、自動的に溶雪剤を噴射する装置がついているので、今度行く人はそれを探してみるも面白いと思う。しかし、ドライバーにはとてもそんな余裕はない。勾配に加えて、きついカーブ。それもトンネルのなか。セーフティ・ゾーンが大きくとってあるところもある。
 一息ついたところで更埴ICだが、ここで取り締まりをやっていたので、まだまだ気を抜けない。長野ICを過ぎると片側1車線区間となり、やがて終点の長野東ICへ着く。以前は、豊科インターから長野市内までルート19で1時間以上かかっていたのを、わずか30分足らずで走り抜けてしまった。

 野沢温泉は10の地区に分かれ、それぞれに1つないし2つの共同浴場(無料)が設けられており、全部で13ある外湯のハシゴに挑戦することにした。
 はじめは最も古い建物の「大湯」に入ったが、とんでもなく熱い。5分位で切り上げ、次に「河原湯」、そして「麻釜湯」。ここで呆気なくオーバー・ヒートしてリタイア。お爺さんのグループと偶然同じ所を回っていたのだが、その人たちは元気そのもので、さっさと次へ行ってしまった。
 夕食後、Ni氏とKt氏がカメラを取り出し、スペックを語り合うという機材競争の成れの果てを見るに至っては、ほとほと呆れ返る私であった。
 一通り談義?が済んだところで、奥志賀林道で毛無山まで車で出掛けることにする。しかし、雲が多くとても撮影できる状態ではないので、小毛無山の展望台で見え隠れする夜景を楽しんだ後、巣鷹(すたか)湖キャンプ場によってから、宿に戻る。
 翌日は朝風呂に入り、さわやかな一日のはじまりを迎えた。しかし、朝食のとき、同宿の"おじさん(一部お爺さん)"が"おばさん"達に、「電話番号を教えて」とか「是非また会いたい」とか「来年もまたやりましょう」と、大声で、しかも立ち上がって話しているではないか。年甲斐もなくと思いつつ、只々呆れ返って見ていたのだった。

(注) 長野自動車道はいまでは上越まで伸び、北陸自動車道と接続しています。


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